ねこんの英語ブログ | TOEIC・英検・Anki・海外旅行・マルタ留学

英語ができるようになりたい、英語話したい、資格取りたい、海外旅行行きたい、という人のブログ。作者はTOEIC985&英検一級。Ankiヘビーユーザー

英検二級一次試験を3ヶ月〜半年で合格する方法

f:id:ryugaku_summer:20210615140025p:plain

英検二級の一次試験は中学生でも半年で合格することが可能です

本記事では、英検準二級は取ってあるということを前提とし、中1,2レベルの実力の方が準二級の合格直後から準備を初めて3ヶ月、または半年で二級合格を目指す人のための記事です。以下の方法を実施してほとんどの中学生の生徒さんが半年程度(最短3ヶ月)で二級合格に成功しています。


英検二級の合格基準とは?

英検二級は下記の様に構成されています

<一次試験>

リーディング 38点
リスニング 30点
ライティング 16点

<二次試験>

スピーキング 33点


合格点は、CSEスコア1520/1950点 取れたら合格、ということになります。
英検は、合格基準を素点では教えてくれないので「一体何点取れば良いの?!?!?」という気持ちになると思うのですが、「これくらい取れる」といった合格点はネットなどを探してもバラバラです。
そこで、私が自分の生徒さんの結果やSNSで素点はCSEを晒している人たちを見て調査した結果

リスニングとリーディングで40点
ライティングで11,12点

あたりを取ることができれば、大体CSE1520点に載ってくることが分かりました。
ライティングは11,12点くらいのレンジですと素点1点あたり40点くらいのCSEスコアがもらえるので、できるだけ12点を取ることが望ましいです。

この記事では「リーディング20点、リスニング20点、ライティング12点」以上を取るためにはどんな準備をすれば良いのか?というお話をしていきたいと思います。

リーディングセクション

まずは語彙+長文で20点を目指しましょう。

リーディングセクションでまず大事になってくるのは「単語力」です。準二級を受かる方というのは、大体基本的な文は読むことができるので準二級合格後に二級の長文を解くと、意味はそんなにわかってなくとも半分くらい正解してしまう、というケースは結構あります。

長文(穴埋め+読解)で半分正解するとそれだけで9点です。
長文で9点取れれば、語彙パートで11問取れば良いだけです。

そして語彙パートの対策本として個人的にお勧めしているのがでる順パス単という書籍です。

この単語帳は熟語も含め1704語が掲載されているので、毎日20語ずつ覚えていくようにしましょう(Ankiを使うのがおすすめ)。そうすると大体85日で単語帳が1周終わることになります。85日といったら3ヶ月弱ですね。たとえば、英検準二級の一次試験の合格が分かる日(例えば2021年第1回なら6/14)から次の筆記試験(2021年第2回の本会場が10/10)まで118日ありますので、一次合格直後から始めれば単語帳を1周まわしてもあと1ヶ月分お釣りがくるということになります。

最初の1ヶ月くらい(準二級の一次試験の合否がわかってから、二次試験の合否がわかるくらいまで)は単語だけやっていてもいいくらいだと思います。

ちなみに英検二級の語彙パートは、パス単に出てこないものも出題されます。また大学受験で出てくるような構文や定型表現が出てくることもあるためパス単をすべて覚えたからといって満点が取れるわけではありません。パス単だけを丸暗記してきた人がよく取れて16点くらいだと思ってください。3ヶ月くらいの学習ですとおそらく14〜15点くらいで落ち着くと思いますが充分だと思います。どうしてもパス単に出てこない単語があるということに納得がいかない、という場合は「でた単」という実際に出題された単語を掲載している単語帳を使うのもありだと思いますが、この書籍の掲載単語数は2622語と、パス単より1000語弱掲載数が多くなっています。そうすると単語学習の負荷がグンと上がってしまうので、パス単を完璧に覚えて語彙パートは13~14点くらいを確実に取りにいく、というので十分かなと私は思います。

単語の勉強を初めて1ヶ月くらい経ったら、月に1回くらいのペースで過去問をテスト形式で進めましょう。過去問は英検の公式HPでも取得可能ですが、日本語訳や解説などがないのでできれば解説があるものを買うようにしましょう。

私はこれが一番おすすめかも。音声をアプリで聞くことができるので復習に便利です。


その頃に並行してはじめたいのが文法です。英検二級は高校卒業程度というレベルですので、難しい文法はバンバンでてきます。

最低でも押さえておきたい文法は
・完了形
・受動態
・助動詞
・関係代名詞(関係副詞は混乱を生むのでこの段階では代名詞だけでOK)

こういうものがある、ということを覚えておいて欲しいものは
・分詞構文
・仮定法(仮定法現在、仮定法過去、仮定法過去完了)
*仮定法現在はエッセイで使えるので書けるようになってると良い。仮定法過去、仮定法過去完了は「こういう形のものがある、というのを認識していればまあOK)
・過去完了、未来完了


また
・自動詞と他動詞
・分詞の概念
・品詞

は理解しておくと読解に役立つと思います。


これらは先生に教えてもらうのが一番ですが、独学で頑張る場合は文法書は欠かせません
オススメは以下↓

[asin:4864602425:detail]

同じ文法項目でも本によって紹介の仕方が違って、違う文法書を合わせて読むことで分からなかったことがわかるようになったり、本質が見えてきたり、理解が深まる、ということがあるので複数持ちがオススメ


また、この時期に意識しはじめて欲しいことは

・英文を見たら前から意味を捉えていく

ということです。
これはTOEICなど学習している大人にとっては当たり前にしていることですが、英検二級をこれから受ける学生さんなどは知らないことが多いです。学校では日本語訳のテストがあるし、その場合どうしても後ろから訳していくスタイルになるためこっちの読み方に慣れている子が多いです。

ただその読み方ではスピードがでないのと、複雑な文になればなるだけ上手く意味が取れなくなってくるので、二級というレベルに到達したらもうこれからは英語を英語として読んでいく訓練をすべきだと思うのです。その意味で英語の意味を問うときも「不自然な日本語になるのは全然良いから、前から訳していこう」と言うようにしています。そうすると、いきなり文をうまく理解できるようになる子が出てきたりします(すぐ前から訳すのができるようになる子、できない子と別れるけど、誰かがやりだすと他の子も真似してやるようになる)

リスニング

リスニングは元々得意な子と苦手な子との差が出やすいセクションです。初見で20問近く正解してしまう方と、1桁しか取れない・・という方など様々です。

リスニングの課題は2種類あって
・意味が分かるか
・音が聞き取れるか

なのですが、両方を同時にやっつける効果的な方法としてご紹介したいのが「ディクテーション + シャドーイング」です。

具体的には
1. まずリスニング問題を解いた後、スクリプト見ずに全文を書き取り

2. もうここまでで限界というところで答えみる
※この時点で何度も聞いているので音を覚えてしまっている


3. 答えを見て、聞こえていた音がなんだったのか、というのを頭の中で繋げていく(このときの「あー!こう聞こえてたのってそうだったんだ!」という発見や感動が大事)

ここまでが音を聞けるようになるためのトレーニン
ここからが意味が分かるようになるためのトレーニン

4. 改めてスクリプトを黙読して意味を確認

5. 音声を再生して、シャドーイング
シャドーイングしながら「意味がついてきているか?」を意識する。ただ音読しているだけの状態になっているときはその文を完全に理解できていないということなので単語や熟語、文型をチェックして「完全に意味を込めてそのスピーカーの気持ちになりきって話せる」ようになるまでシャドーイングを繰り返す


ここまでやると、英文が母国語のように体に入ってくるようになります。

実際には、すごく負荷の高い学習方なのでこのすべてのステップを踏めない方の方が多いです。そういった場合は、ディクテーションだけは必ずやる、シャドーイングだけは必ずやる、1日1問だけでもやる、などとやることを絞り込んでだんだんトレーニング量を増やしていくようにすると無理なく続けることができます。ちなみにこれは英検だけではなくTOEICにも有効な学習方法です。

また、これはリスニングの学習と見せかけて、速読の効果もあります。意味をとりながら音読すると言うのは、英文を前から読むということにつながってくるのでこれを続けていき楽に理解できる文型が増えてくると、長文読解も楽になっていくという副次的効果が期待できます。

この本を購入すると、アプリで問題ごとの音声を聞くことができるのでシャドーイングするにはもってこいです。


ライティング

ライティングはもう何も言うことはなくて、この動画を参考にしました(感謝)

【英検二級】ライティング9割をもぎ取るチート技紹介

上記動画を参考にして書いた方たちが高得点(12〜15点)を取りまくるという結果になりました。上記で紹介されているテンプレを使うと、序論だけで40語程度使うことになるため肝心の内容が薄くなり良くないのではないか、と苦言を呈しておられる方がいらっしゃって、それも1つの意見だと思います。ただ内容を濃く、というのがどうしてもできないのが中学生、中身をうまく書けなくて80字いかないよりは、テンプレを使って構成点や語彙で加点を狙うべきだと思います(予測ですがテンプレの中に難しい語彙が入っているのでその加点も狙えると思われる)。

またYoutubeのコメント欄に「このテンプレ使っている人が多すぎてこのテンプレ使ったら減点とかになったらどうしよう」的なことを書いている方がいらっしゃったので、今後どうなるか分からないという怖さはあります。ですのでこのテンプレを参考にしながら、少しずつ自分のスタイルを作り上げることができたら個人的には最高だと思います。


なお冒頭で
リスニングとリーディングで40点
ライティングで11,12点
でだいたい合格と書きましたが

ライティングで14点くらい取ることができると
リスニングとリーディングで35点でも合格ラインに載ってきます。ライティング大事。

生徒さんには月に2回書いたものを提出してもらって添削していました。その上で「明らかに定型表現や文型のストックが少なすぎる」という方には下記テキストを参考にしてもらって、生徒さん個人が使いたいと思った表現などをAnkiのデッキに追加して「ライティング用Ankiデッキ」を回してもらうようにしました。

[asin:4789017036:detail]

この書籍を参考に「扱える表現」のストックを増やし、それらを切り貼りすれば自分の意見が作れるように進めていくと良いと思います。またこれは二次試験にも使えるので良いですね。


1ヶ月単位の宿題

1ヶ月の学習量というとこのくらいです
・単語(毎日)
・単語テスト(月2回)
・ライティング(月2回)*模試のライティングを含む
・模試(月1回)
・レッスンの参加(月2回 90分/回) 主に模試の解説や文法解説

また、下記を実施している子は点数が伸びるのが早かったです
シャドーイングやディクテーション
・長文問題の音読

試験に慣れるのも大事

最近は英検CBTというパソコンで受けられる試験があり、今までは1年に3回だけだった英検のチャンスが2倍3倍に膨れ上がっています。例えば5月の前半にCBTを受けて5月末に本会場、7月にまたCBTを受験・・ということが可能になりました。

英検はお金がかかりますが、「1発で絶対に合格する」というのを美学として捉えない方が良いと思います。特にライティングはトピックとの相性で点数が前後しやすいので、たまたま相性の良いトピックに当たればうっかり合格、なんてことはありえます。特に高校受験などがかかっている場合、積極的にCBTを利用して受験機会を増やすことで合格可能性を上げ、より早期に合格を掴んだ方が気持ち的にも楽かと思います。またメンタル的な問題も絡んできやすいので、「本試験の前に一度CBTを挟んで試験慣れしておく」のようにうまくCBTを使うのも手だと思います。CBTは1日で二次試験まで終わってしまうので、受かってしまえばそこで完全合格なので結構お得です。CBTを受けたら本試験の雰囲気より好きだったのでリラックスできて受けることができた、もっと早く挑戦すればよかった、とおっしゃる方もいらっしゃいました。


終わりに

ここまで、英検2級の一次試験合格のためにどんなことを準備すればいいのか?という話をまとめました。言い忘れてることもあるかもしれないで追記するかもしれません。ただどんな試験にも言えることですがこれが絶対というものはありませんので参考までに見てくださいますと幸いです。試験応援しています!!!!!!!

参考

英検1級の記事もあるよ🌟
ryugaku-summer.hatenablog.com
ryugaku-summer.hatenablog.com